道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢の人気スポット、神戸モンキーズ劇場

道の駅神戸フルーツ・フラワーパーク大沢の人気スポット、神戸モンキーズ劇場

本格的な照明や音響を備えた劇場でお猿さんのエンターテインメントショーを楽しむことができるとあって、休日ともなればたくさんのお客様で賑わいます。

神戸モンキーズ劇場ではショーを観覧後、出演コンビに対するギャランティを自身で決めて支払う「ギャランティシステム」となっています。その為、本格的な劇場にも関わらず入場料は無料。

1回のショーは約20分間で、日ごとに異なるお猿さんのショーを楽しむことができます。

神戸モンキーズ劇場には、総勢17組のコンビが所属しています。

ステージ上では、独自の“ギャランティシステム”によって決まった上位4組が、コンビごとに異なる個性的なパフォーマンスを披露。その他のコンビも、道の駅園内や各地で行われる路上パフォーマンスでお客様に感動を届けています。

『あきらめない気持ちが大切』をテーマに行われるお猿さんのパフォーマンスは、想像を遥かに超える完成度の高さ。向き合うこと、挑戦することの大切さを、ショーを通じて教えてくれます。

今回は、その神戸モンキーズ劇場のスタッフの方にお話を伺ってきました。

『あきらめない気持ちが大切』 日本伝統芸能のタスキを繋ぐ二助企画さん

神戸モンキーズ劇場を運営されているのは、株式会社二助企画さん。

トレーナーさんが愛情をかけて育てられたお猿さんが、お馴染みの芸から大技まで、多彩な芸で私たちを楽しませてくれます。

テレビや雑誌などメディアでの活躍もめざましく、2018年に公開された映画『パンク侍、斬られて候』では、二助企画さんのお猿さんが総出演していたのだとか。

二助企画さんのショーの原点は、日本伝統芸能の猿まわし。

猿まわしは、古来より「神の使い」として扱われているお猿さんが舞うことで、災いや病気が“去る”とされ、演技のいい芸能として親しまれてきました。江戸時代には幕府専属の職業として確立したとも言われているそうです。

しかし江戸時代の終幕および幕府の解体、昭和の世界大戦、そして時代の流れと共に、伝統芸能であった猿まわしも衰退してしまいました。

しかしその陰に、伝統を絶やさないようにタスキを繋いできた人たちがいます。

二助企画さんではそのタスキを繋ぐべく、独自の猿まわしを確立し次世代へと繋いでいっておられます。伝統と新時代の文化を融合させる事で、誰もが親しみやすいエンターテインメント性に溢れたショーになっています。

伝統の重みを背負いながらも、時代に合わせた要素も柔軟に取り入れる。その上で、お猿さんとトレーナーさんが協力して進んでいく。

そんな姿に、二助企画さんが掲げる『あきらめない気持ちが大切』というメッセージを強く感じました。

【音楽×猿まわし 観て聴いて楽しいコンビ“三和音さん”】

今回お話を伺ったのは、二助企画さんの中で演者として活躍なさっている望美(のぞみ)さん。望美さんは、7歳のニホンザル・ハヤテくんと共に“三和音”というコンビ名で活動なさっています。三和音の特徴は、音楽と猿まわしが融合していること。

望美さんのキーボードの演奏に合わせて、ハヤテくんがカスタネットやシンバルを演奏します。息ぴったりの掛け合いと明るい音楽が楽しくて、あっという間に20分が過ぎてしまいます。

望美さんがハヤテくんとコンビを結成したのは約6年前。二助企画さんに就職なさってから2年後のことでした。

二助企画さんには動物が好きな人が集いますが、コンビを組むという事はやはり命を預かる事なので、入社してもすぐにコンビを結成できるわけではないのだそう。

入社後、研修期間を経て様々なご経験を積まれ、上司や先輩から“お猿さんを預けても大丈夫”という判断をもらってはじめてコンビを結成できるのだそうです。

そんな望美さん、実はもともと気になっていたのは動物園の飼育員さんのお仕事。その為、動物の専門学校に通い、動物にかかわるお仕事について広く学んでおられました。

そんな中、二助企画さんの猿まわしを見て心を奪われ、この世界へ進む事を決めたのだそうです。

ショーを拝見して息ぴったりだったハヤテくんと望美さん。

しかしコンビを結成した当初は、コミュニケーションを取る事も難しかったそうですが、私がお会いした時にはそんな事を全く感じませんでした。

結成当時、ハヤテくんは2歳で、望美さんご自身もお猿さんに何かを教えるのは初めて。分からないことが多く戸惑いつつも、表情や行動の細かいところまでしっかり観察することを心がけたと言います。

トレーニング以外の時間は、一緒に遊んだりお散歩したり毛づくろいをしたりと、一緒に過ごす時間を積み重ねながら信頼関係ができてきたのだとお話してくださいました。

「お猿さんはそれぞれ性格が全然違います。長年かけて信頼関係を築いていきながら、どんどんお互いが分かってくるようになりました。人間と同じです。最近はお返事もしてくれるようにもなりました。最初はなかったんですけど、笑」

お猿さんもやはり生き物。

人間同士のコミュニケーションと同じように、お互いを理解する為には共に重ねる時間が必要なようです。

【モンキーズ音楽隊! 明るく元気な女の子コンビ“四季(フォーシーズンズ)”】

笑顔が素敵なこちらの方は、望美さんと同時期に入社された舞さん。7歳のニホンザル・わかばちゃんと「四季(フォーシーズンズ)」のコンビ名で活動なさっています。舞さんも望美さんと同じく、二助企画さんの猿まわしを見て感動し入社されました。

入社当時は猿まわしが伝統芸能だということを知らなかったのだそう。

「お恥ずかしい話ですが、この会社に入ってから猿まわしが伝統芸能であることを知りました。私と同じように知らない人も多いと思うので、伝統芸能であることを広めていきたいです。私はフルートが吹けるので、同じ横笛の篠笛(しのぶえ)などの和楽器を取り入れながら、伝統芸能らしさをしっかりお見せできたらと思います。」

舞さんも望美さんと同じく、楽器の演奏を猿まわしに取り入れておられます。お二人のように音楽が得意な方が集まって「モンキーズ音楽隊」を結成しているそう。

今後はモンキーズ音楽隊の活動にも力を入れていきたいとの事だったので、音楽隊の生演奏を劇場で聴ける日が楽しみですね。

【『ショーはチームで作り上げる』 配信や裏方担当の歩華さん】

神戸モンキーズ劇場で行われているショーは、演者だけで作るのではなくチームで作り上げるのだそうです。構成や練習も踏まえると、一つのショーが完成するまで1年以上もかかる事があるのだとか。

現在SNSやYouTubeの配信を担当しておられる歩華さんは、以前は演者としてステージに立っておられました。しかし、お猿さんの引退と共にご自身も演者を引退され、現在は音響や照明などステージの裏方をしておられます。

「現在は私は出演していませんが、一緒に作っているメンバーとして『良かったよ』ってお客様が声をかけてくださるのは、やっぱりとても嬉しいです。それに、日々お猿さんとお仕事ができるのも嬉しいです。好きな事を仕事にできていることは幸せだなって思います。」

【目指すは世界 “あきらめずに“進み続ける猿まわし

二助企画さんの今後の目標は、世界へ向けて伝統芸能である猿まわしを広めていくこと。日本にも世界にも、猿まわしという伝統芸能を広めていきたいと願っておられます。

その取り組みの一環として、現在どのコンビもショーの冒頭にサイレンスで楽しめる手品を取り入れているのだそうです。

今回の取材を通して感じたのはみなさんがお猿さんに深い愛情を持っておられること、そして「あきらめない気持ち」を持っておられることです。

お猿さんに愛情を持っているから息ぴったりな素晴らしいショーになり、大好きなお猿さんの伝統芸能を多くの人に知ってもらいたいと願っているから諦めずに取り組み続けている。

そんな素敵な循環で、二助企画さんはこれからもたくさんの人に笑顔を届けていかれるのだと感じています。まだ見たことがない方は、ぜひ一度神戸モンキーズ劇場に足を運んでみてください。

「あきめない気持ちが大切」というメッセージを、素敵なショーから受け取ってみませんか?

◆上演情報などはこちらから↓

神戸モンキーズ劇場公式HP

https://www.nisukekikaku.com/theater/

※記事は取材当時の内容となります。

【記・撮影 谷口】

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