『スイカを作って60年 西瓜職人 石井さんの夏』

『スイカを作って60年 西瓜職人 石井さんの夏』

大沢から淡河へ向かう38号線沿いにいくつか掲示されているこの看板を見たことはありませんか?
今回のコラムは淡河町でスイカ農家を営む石井さんを取材しました!


【お客様に愛されるスイカを作り続けて60年 スイカ農家石井さん】

石井さんは御年86歳、先代から引継ぎ、20代からスイカ作り60年!
つやつやと光る大玉のスイカが50個以上並び、
2,000円から3,500円で販売されており
スイカを求めて、土日は隣町からお客さんが大勢いらっしゃるとのこと。
石井さんのスイカの味が忘れられず、
多くのお客様が毎年リピーターとして買いに来られるほど大評判です!

お客様に愛されるスイカを生産している石井さんに、
詳しくお話を伺いました.
「今の時代、米、野菜、肥料が以前と比べて5割も高騰しており、
お米の生産だけでは機械代を支払えない。農業やって、お米作って、
道の駅に出荷するだけでは食べていけない。
贅沢したいとは思わないけれど、お米作りや野菜作りに関する
経費が上がり続けてて、売上が伸びない」と厳しい表情で話す石井さん
「西瓜は、一般的には料理の後に食べるデザートの感覚で、
本当の西瓜の味は、ピンからキリまであって、
ほんまにようこんなまずいスイカ作ったな、というのもある」

石井さんのスイカと他のスイカの違いは何なのか。石井さんは断言します。
「スイカの味は肥料で決まる」

石井さんは油粕などの有機肥料を60年、変えることなく使用している。
その結果、石井さんのスイカは全体的に甘くて美味しいスイカになる。
「通常、共同出荷をしようとする産地は、1個出荷して、いくらで売れましたという計算をする。
そうすると、できるだけ安い肥料を使おうとする。安い肥料を使うと、スイカは美味しくならない。
共同出荷の場合、高い肥料を使用しても、高い金額で売ることは難しい。」
「熟れているか熟れてないかはわかるが、あくまでもスイカの味は、見た目では分からず、
切って食べてみなければ分からない。」と石井さんはいいます
安い肥料を使用しているところと比べると、石井さんの有機肥料代は3倍から5倍はかかっているそう。



【石井さんの畑に案内していただきました】

暑い時期は朝4:30から畑作業されており、スイカはほとんど収穫済み。
毎年30個以上のスイカがアライグマやカラスなどの被害にあっており、
どんなに害獣、害鳥対策をしても畑を荒らされてしまうことに頭を悩まされているとのこと。
畑には、アライグマやカラスの被害にあって半分に割れているスイカもありました

スイカ畑の隣には、きゅうり、トマト、ピーマン、里芋や黒大豆などの夏野菜の畝が並んでいます。
梅雨明けから雨が少なく、定期的に潅水チューブで潅水しているとのこと。
スイカの蔓と同様、野菜の色がとても濃く、きゅうりやトマト、ピーマンの一つ一つがとても大きく
その場でもぎとってかぶりついてしまいたいくらい美味しそうでした!
畑を見ていると石井さんの愛情をたっぷりと受けて野菜たちが成長しているのを感じました


【スイカを食べると…】

スイカにはビタミンCやカリウム、リコピンなど私たちの体にとって嬉しい栄養素が豊富です。
さらに、抗酸化作用が強いリコピンやβ-カロテンも含まれているため、美容にも良いと言えるでしょう。
そして普段捨ててしまうことの多い皮は、実は栄養が多く含まれていおり、農家さんたちは浅漬けにして食べられたりしています!

水分たっぷりで甘くジューシーなスイカを食べて、酷暑を乗り切りましょう!

石井さんのスイカが買えるのは、石井さんの農園(38号線沿いの看板が目印)、フルーツフラワーパーク、道の駅 淡河です
※スイカの旬は7月中旬からお盆までの1ヵ月程のため、今シーズンの販売は終了しました
※記事は取材当時2023.8.2の内容となります。【記・撮影 FARM CIRCUS】

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