新鋭!中野兄弟の秘密の果樹園に迫る!!

新鋭!中野兄弟の秘密の果樹園に迫る!!

神戸市北区淡河町にある果樹園、そのオーナーは、
兄・中野 暢亨(のぶゆき)さんと弟・優(まさる)さん。
中野さんご兄弟は、新鮮な“ぶどう、もも、いちご”を栽培、販売しています。
今回は、これからが旬のぶどうの圃場を見学させていただきました。

暢亨さん
優さん

【ぶどう作りは、こだわりの土づくりから】

圃場に入ると、見事なぶどうの数々。
これらのぶどうの木は、2021年に植えて、今年で3年目。
ぶどうの木は、熟したと言われるのが4年目からなので、来年は
今よりもっと収穫できる可能性があるとのこと。
ぶどうの苗は、山梨から取り寄せており、1本約3,000~4,000円ほど。
苗をどうやってこんなに大きくしているのか?と聞くと、
兄の暢亨さんは活き活きと、力強い表情で語ります。

「苗を育てることには自信があります。
先ず、土作り。有機の牛糞たい肥ともみがらを使用し、元肥は、油粕、苦土石灰、ようりん、バーク堆肥で、苗周りの土を盛り上げるようにしてあげて、土をふかふかの状態にする。
そうすることによって、1年目で大きくすることができます。
そして苗の剪定をこまめに管理し、イチゴ栽培用の液肥を入れたりすることで、立派なぶどうの木へと成長させる。」

「ぶどうの木1本から、約100房のぶどうが実り、細い枝の1mに
7房あることが理想。房の数も計算して管理している」と暢亨さん。

「ぶどうは、花が咲くときが一番大事!花の満開から3日以内に
成長ホルモン剤を付ける。このタイミングを見極めることがとても難しい」と優さん。

「現状の課題は、安定した潅水設備の設置、常に水を含んだ状態がベストです」

「害獣対策も必須で、ぶどう畑の周りは電柵で囲っているものの、アライグマが電柵を潜ってぶどうの袋を破って食べてしまう、毎年100個以上の被害があります。
今日も30個食べられてしまって、アライグマ1匹捕獲、今年だけで5匹捕まえました。
ぶどうの木にアライグマが登れないように波板を巻いているが、これじゃ駄目ですね」
と獣害被害はどの農家さんも悩まれています。。

1年のうち、いちごの生産には約10ヵ月、ぶどうと桃には7ヵ月かかるところ、中野さんご兄弟お二人だけで、独学で生産、管理しています。

一見過酷なお仕事だと思うのですが、
日々の作業を楽しんでいるような、大変なことも、遊びの延長として捉えていらっしゃるところが驚きでした。


【お二人の経歴を聞いてみると・・】

[袋からぶどうを取る瞬間が一番幸せな暢亨さん]

暢亨さんは会社員を退職後、稼業の植木屋を継ぎ、趣味としてぶどう、ももを植付したのがきっかけ。
「今は自分のやりたいようにできる。単純に美味しいものができるのが嬉しい、美味しかったよと言われることが、涙がでるほど嬉しい。記憶に残って、また来年も食べたいと思ってもらいたい。イチゴも1番大きいものを作りたい!」と話します。

[オーストラリア人も驚きの元イチゴピッカー]

一方、弟の優さんもアパレルの会社を退職後、1年間オーストラリアに留学。現地のイチゴ農家にて、一人で1日200㎏のイチゴを収穫するという、トップピッカーでした。
優さんが帰国後、暢亨さんの果樹園を手伝うようになったそう。


【驚きの品種の数 】

そんな中野さんご兄弟のぶどうのこだわりは、何といっても種類の多さです。

ゴールドフィンガー、ナガノパープル、ブラックビート、グロスクローネ、マニュキアフィンガー、シャインマスカット、涼香(すずか)、天晴(あっぱれ)、雄宝、スカーレット、ヌーベルローズ、マスカ・サーティーン、マスカットノアール、BKシードレス、クイーンニーナ、リザマート、セットジャイアンツ、バイオレットキング、ウィンク、マイハート

・・と名前を思えるだけでも大変ですが、
一つ一つ育て方も特性も変わっていて、独学にも関わらず大きく美味しく作るのが驚きです。。

中野さんご兄弟は、古着とワーゲンが好き。という共通点があるからこそ、
お洒落で洗練された雰囲気を醸し出していて、お二人の更なる魅力になっています。


【最後に、今後のビジョンをお二人に伺いました】

「農家は1年に1回の結果、だからこそ去年以上のものを作りたいし、もっと成長していきたい」と
また、「作業所兼直売所がほしい。アメリカの文化が好きだから、アメリカのテイストを活かしたお店にして、パフェやスイーツの販売をしたい。美味しい果物を直接購入してほしい。」との夢も。
中野さんご兄弟の作る果物に興味をもち、果樹園に見学にくる方も多数おり、作業で忙しいなか、その対応もされています。
「単純に見学に来てくれて嬉しいです」と輝くような笑顔の中野さんご兄弟は、とても果物愛に溢れて、その愛情が果物の果汁の一部になっているなと感じた取材でした。

中野さんご兄弟の果物は、フルーツフラワーパーク、道の駅 淡河、
パスカルさんだ、農野花、EAT LOCAL KOBE FARMERS MARKETです。
InstagramHPからも購入できます。是非ご賞味ください。

※記事は取材当時2023.8.29の内容となります。【記・撮影 FARM CIRCUS】

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