『からだにやさしく、こころにおいしいおめざやさんのお菓子。35歳でパティシエの道へ進んだオーナー・城後さん』

『からだにやさしく、こころにおいしいおめざやさんのお菓子。35歳でパティシエの道へ進んだオーナー・城後さん』

FARM CIRCUS MARKETのオープン当初から販売させていただいている、
おめざやさんのバスク風濃厚チーズケーキ。
黄色いパッケージが目を引くこちらのチーズケーキは、なんとグルテンフリー。
冷凍なので日持ちも長く、お土産としても喜ばれています。

今回は、こちらのチーズケーキを製造しているおめざやさんのオーナー・城後さん(じょうごさん)にお話を伺いました。

【体に優しく、それでいてきちんとおいしい】
おめざやさんのお店があるのは、神戸市中央区にある春日野道商店の中。
阪急春日野道駅と阪神春日野道駅に挟まれた商店街でアクセスも良く地域の方に愛されています。

2020年4月19日にOPENして以来、地域に根差してコツコツとお店の営業を続けて来られ、今ではおめざやさんのスイーツを求めて遠方からお客様が来られる事も増えたのだそうです。
おめざやさんのお菓子の魅力は、なんといっても“健康”と“おいしさ”を両立していること。

お店の名前の由来にもなっている「おめざ」は、子どもの起き抜けに食べさせてあげるお菓子を意味します。
“おめざや”という名前には、やさしく心とからだを目覚めさせてくれるような、小さいお子さまにも安心して食べていただけるような、おいしくてからだ想いのお菓子をお届けしたい。そんな思いが込められています。

素材へのこだわりはもちろん、グルテンフリー、低糖質、高タンパクなど、健康面にも配慮されています。
驚くべきはしっかり健康に配慮されているにも関わらず、本格的な“おいしさ”が実現していることです。

例えば、看板メニューのバスク風濃厚チーズケーキ。
添加物を極力抑えたスペイン産クリームチーズ、カンナンファーム(丹波)のこだわり卵を使用。
小麦粉の代わりに、さつまいもの粉を使用しほどよい甘さと濃厚さを実現したこだわりの詰まった逸品です。
豆腐のテリーヌショコラも同様。材料の半分がお豆腐と卵で作られているため、カロリーや脂質を大幅にカット。
なのに、濃厚で後味がすっきりした他には味わえないやさしい美味しさです。

「健康に優しくても、おいしいと感じていただけないとスイーツとしての魅力が損なわれてしまう。」と、おいしさと健康を両立したスイーツを作り出す為に休む間もなく研究を重ねて来られました。
城後さんの作るスイーツには、食べる人への優しさと惜しみない努力が詰まっているのです。

【35歳で脱サラからスイーツの世界へ】
こだわりを追求して努力を惜しまない城後さんの姿は、この道一筋のパティシエさんに思えます。
でも実は、城後さんがパティシエの勉強を始められたのは35歳の時なのだそうです。

パティシエの勉強を始める前は、大手企業で歯科インプラントを販売する営業のお仕事をされていました。
優しい笑顔で物腰柔らかな城後さんは営業マンとしての実力も持ち合わせておられ、部門責任者にも抜擢されたりとご活躍されていました。

しかしやりがいを感じる一方で、だんだんもどかしさを感じるようになっていったと言います。
医療商品の場合、クライアントから改善に対する意見やアイディアをもらったとしても、治験が必要だったりすることから意見をすぐに反映する事ができません。
医療関係、また大手企業ならではの歯痒さが城後さんを悩ませました。

そんなもどかしさを感じる中で、ある思いが芽生えるようになったと言います。
「どうせ自分で商売をやるなら、製造も開発も販売も自分で管理できる商売がしたい。」
それならば、お客様から出た意見やアイディアをすぐに取り入れる事も、会社の承認を待たずに試行錯誤してみることだってできます。

さらに、お仕事柄医療関連の方と接する機会が多かった為に“医療と食の関係“についても考えていた事もあり、「健康面にも配慮した食に関わる商品」を開発から販売までやってみたいと考えるようになったそうです。
大企業に勤められて10年。35歳になったころ、城後さんはいよいよ会社を退職されました。
退職後、食に関する商売をしていく為にどうするのかを考えた時に頭をよぎったのが、かつて諦めた「お菓子作り」の道でした。

【母が作るシンプルなお菓子が大好きだった幼少時代】
城後さんのお母さまは、お菓子作りが好きな方だったそうです。
クッキーやプリン、スイートポテトなど素朴なお菓子に親しんで育ち、シンプルなお菓子が大好きになったといいます。

昔はお菓子に携わる仕事をするとは考えていなかったそうですが、進学した大学にあまり充実感を感じられず、退学して調理関連の専門学校に行きたいと思うようになりました。
しかし、諸々の事情で当時は専門学校への進学を断念する事になり、一旦製菓への道は閉ざされました。

そんな背景があり退職後に食にまつわる仕事について色々ご検討されたのち、製菓に進まれる事を決意。
1年間製菓学校に通い、とにかく真面目に懸命に製菓の勉強に励まれたそうです。
卒業後の展望はもちろん、サラリーマン時代にも考えていた「健康面に配慮した他にはない商品を作る」という事でした。

その後城後さんは三田の洋菓子店に就職されました。
入社前にオーナーと面談する機会があったそうで、城後さんの“やりたい事”を聞いて『うちでできることがあるならやってみたらいいよ』と背中を押してくれたそうです。
そして入社後、いよいよ城後さんの“健康面に配慮した他にはない商品”への挑戦が本格的に始まりました。

【使える時間をすべて使い、休みなく研究に没頭】
入社後3年間は、修行を兼ねてお店の業務に専念したそうです。
現場で経験を積み、勉強会にも参加されたりしながらどんどん知識を吸収していかれました。
そして入社4年目に入った時、独立に向けて本格的に準備をする為に、正社員からアルバイトに変更されて商品の開発に取り組まれました。

『製造も開発も販売も、自分で管理できる商売がしたい』というかつての思いを体現するかのように、城後さんは持てる時間の全てを使ってひたすら努力を重ねて来られました。

サラリーマン時代の経験を活かしながら商品の販売先を開拓し、売れ行きを見ながら商品の改良をし、新商品の開発も行い、、、考えるだけでも、どれほどストイックに取り組んでこられたのかがうかがえます。

そして、今から5年前の2017年。
FARM CIRCUSのオープンと同時に、おめざやさんの商品の試食販売が始まりました。
週末には必ずご自身が店頭に立たれ、お客様と直接会話しながら試食に力をいれられました。

その時はまだ三田の洋菓子店に勤めておられたので、洋菓子店の勤務をこなしながら空いた時間に商品の開発・製造に取り組み、土日はFARM CIRCUSで終日試食販売。
文字通り休みなく働き続けておられました。
そんな血のにじむような努力が身を結び、FARM CIRCUSでもおめざやさんの商品のリピーターがどんどん増えてきました。

【チーズケーキの価値観を変えた、バスクチーズケーキとの出会い】
おめざやさんのお店の名前の前には「チーズケーキと豆腐スイーツの店」という言葉が添えられています。その文字の通り、おめざやさんを代表するのはなんといってもチーズケーキです。

数あるチーズ商品の中で、一番最初に作られたのは『バスク風チーズケーキ』でした。
バスクチーズケーキが流行する少し前。初めてそれを食べた時、そのおいしさに感激したという城後さん。
それはご自身の中でチーズケーキの価値観が変わるほどだったのだとか。

比較的低温でじっくり焼き上げるベイクドチーズケーキに対して、高温で一気に焼き上げるバスクチーズケーキは特有の食感とカラメルのような香ばしさがあります。
それはこれまで日本で親しまれていたチーズケーキにはない味わいでした。
城後さんはそこに目を付け、グルテンフリーのバスクチーズケーキを作る事を決めました。

そしてできたおめざやさんのバスク風チーズケーキ。
もう一度お伝えすることになりますが、本当に濃厚でおいしいのです。
筆者もはじめて食べた時、そのおいしさに感動しました。
オンラインショップでも販売しておられるので、一度は試してみていただきたい。

オンラインショップはこちら

【おいしくてやさしい、顔がほころぶ“おめざ”スイーツ】
おめざやさんのお店ではバスク風チーズケーキはもちろんのこと、ケーキなどの生菓子やパウンドケーキなど、多様なスイーツを置いておられます。
今後は、低糖質系の商品や高たんぱく質なお菓子、各種アレルギーに考慮したスイーツの開発をしていきたいと話してくださった城後さん。

商品開発の他にもデリバリー事業や動画の配信など、営業以外の事にも意欲をのぞかせておられました。
糖質が気になる方、ダイエットをしておられる方、筋トレをしておられる方、アレルギーをお持ちの方。
『健康』という点で人それぞれいろんな状況や悩みがあります。
そんな気持ちに寄り添ってくれていて、おいしさも最上級のおめざやさんのスイーツは食べた人を笑顔にしてくれます。

これから先も城後さんからどんなスイーツが生み出されるのか、ご活躍から目が離せないですね。


チーズケーキと豆腐スイーツの店 おめざや
公式HPはこちらから
※記事は取材当時の内容となります。
【記・撮影 谷口】

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