-Saved Strawberry!!- 来年はたくさんの笑顔が見られますように

-Saved Strawberry!!- 来年はたくさんの笑顔が見られますように

4月14日から始まった『神戸いちご1トン買取Project』。
先日4月30日、募集期間が終了となりました。本当にたくさんの方に応援していただき、最終的に皆様にご支援いただいた金額は7,411,660円となりました。実に1996名もの方がご支援くださいました。
そして並行して始まった『あおぞらFARM CIRCUS』も、たくさんの方が応援してくださり、よろこんでくださり、4月の7回の開催で625パックのいちごをお届けする事が出来ました。
たくさんの温かいご支援と、エールのお言葉を、本当にありがとうございました。
農家さんから皆様へ、ありがとうのメッセージが届いていますので、ぜひご覧ください。


 

さて、寒さが溶けて、春らしさが漂ってきた3月。
愛情たっぷりに育てられた神戸のいちごが今年も食べごろを迎え、つやつやと真っ赤に輝いていました。
直売所の店頭はいちごでいっぱいになって甘い香りが漂い、どれにしようかと悩む人々でにぎわいます。神戸市北区で盛んないちご狩りも、大勢の利用者で予約を取るのも難しい程。
 
  
というのは、例年の話。
今年は新型コロナウイルスの影響でいちご狩りのニーズがなくなり、直売所での販売も見込めない状態に。一方いちごは、待ちに待った春が来て、日々食べごろを迎えていきます。大勢のお客様の為に作られた溢れんばかりのいちごは、収穫も販売も追い付かず、多くは廃棄を余儀なくされていました。
ここまで大切に育ててきたいちごを廃棄しなければならない虚しさに、農家さんの表情は曇っていきました。

”なんとかこの状況を明るくしたい、いちご農家さんを助けたい。”と、神戸版地域おこし協力隊員・吉田彰を筆頭に、『神戸いちご1トン買取Project』『あおぞらFARM CIRCUS』が始まりました。
取り組みを開始するにあたり、状況を農家さんにお話を聞きにいきました。そこで聞いたのは、悲痛な胸の内でした。

いちご狩りが本オープンになる3月上旬。この時はまだ影響が少なく、開園式を皮切りにいちご狩りの本シーズンがはじまりました。しかしその後、新型コロナウイルスが急激に深刻化して状況は一変。海外のお客様、団体、個人とキャンセルが相次ぎ、予約はゼロに近い状況になったと言います。
かかってくる電話がキャンセルばかりで、電話を取るのが怖くなってきたと、その時の心境を話してくれました。

そのことがニュースで取り上げられると今度は、低額での取引や、いちごを貰いたいといったお問合せがちらほら入るように。廃棄を防ぐ意味では、そうした提示に応じる事も一つの手段です。でもそれは、膨大な労力と愛情をいちごにかけてきた農家さんにとっては、耐え難い事でした。
『大沢も二郎も、北区のいちごにはブランドがある。いちご狩りに来てくれた人が”おいしい”と言ってくれることを糧にして、その言葉が聞けるように(ブランドを)守って頑張っている。投げ売りのような事をしてしまうと、失うものも大きい。』

誰が悪いわけでもないとわかっていながらも、状況を憂うほかないもどかしさ。
農家さんのお話から見えてきたリアルな現状に、これから始まる取組によって少しでも光をさすことができたらと、一層力が入りました。

“自分の得意分野を活かした支援を” いちごの買取を継続する為に。

いちごは大きく分けて、販売に適したA級のいちごと、形が不揃いで加工用にされるB級いちごに分かれます。まずはこの”B級いちごの買い取り”に目を付けました。
例年、FARM CIRCUSではB級のいちごの買い取りをしてきましたが、今年は買取が厳しい状態。
そこで、FARM CIRCUSでは初めてクラウドファンディングを活用する事に。クラウドファンディングとは、取組に対して支援してくださる方を募り、返礼品をお送りする仕組みの事。もともとシステムエンジニアだった彼は、得意分野を活かした支援として、この方法に行き着きました。

目標金額は100万円。2週間の支援募集期間を設けましたが『初めてのことだし達成は難しいかもしれないけど、少しでも多くの人に現状を知ってもらう事ができたらいいね』と、4月14日から募集を開始しました。

すると、予想とは裏腹に公開初日になんと、34万円ものご支援を頂いたのです。
これにはスタッフも驚きを隠せませんでした。さっそく農家さんに状況を伝え、一緒に喜びました。
 

  

そして、なにより励みになったのは、ご支援と共に押せられた温かいお声の数々。

『大変だと思いますが、頑張ってください!』
『神戸のいちごが大好きです。捨てるなんてもったいない!少しでもお役に立てたら』
『諦めずに、いちごを愛してあげてください!助け合いましょう!』

今苦しい状況なのは、日本はおろか世界中の人々にとって同じこと。ひとりひとりが大変な状況なのです。
それでもこうして”助け合いたい”と思ってくださる人がこんなにもたくさんいるという現実に、どれほど救われたか計り知れません。


 
たくさんのご支援のおかげで、たくさんのいちごを買い取る事ができました。
買いとったいちごは今後、新しい商品としてお届けできるよう、大急ぎで商品開発やWEBショップのオープン準備を進めています。また、地元企業とコラボレーションして、コロナ禍で苦しく企業の支えにも繋がるような取組も計画しています。
これらの新しい情報は、ホームページやSNS(@fruitflowerpark.kobe)で随時お知らせしていきます。
 
 
おいしいいちごで、笑顔になってほしいから。

次に取り組んだは、A級いちごの販売。
FARM CIRCUSで販売している神戸市北区のいちごは、きちんと食べごろを迎えてから収穫されています。だから新鮮で、甘みも味もしっかりしていて、おいしさは別格。
ロスの軽減はもとより、こんな状況だからこそ、おいしいいちごを食べて幸せな時間を過ごしてほしいと始まったのが『あおぞらFARM CIRCUS』です。
自治会の方や、飲食店のオーナーさん、地主さんなど、いろんな方が取組に賛同し「ぜひ協力したい」と、快く場所を提供してくれました。

おかげさまで、4月に実施した5日間のあおぞらFARM CIRCUSを通じて、なんと625パックのA級いちごを販売する事ができました。
販売している中で、お客様から『テレビで見たよ!頑張ってね!応援してます』そんなお声をたくさんいただきました。

こんなにたくさんのお客様にいちごが届いて本当にうれしいと、農家さんは笑顔。
お客様からも『地元のいちごが食べたかったから、こうして気軽に買う事ができてうれしい』と嬉しいお言葉。
私たちスタッフも、たくさんの方々に喜んでいただけたことが嬉しくて、笑顔。
みんながハッピーになった、あおぞらFARM CIRCUSでした。
 
 
 
強力なサポーターの登場
そしてこうした取り組みを、強力にサポートしてくれたのは、メディアの方々。
14日から取組を初めて約1週間のうちに、色んなメディアの方が取り上げてくださいました。

《取り上げてくださったメディア》
4月15日(水)~ JCOMにてテロップ放送(随時)
4月16日(木)  ちちんぷいぷい
4月17日(金)  かんさい情報ネットten.
4月18日(日)  サンテレビニュース
4月20日(月)  Kiss PRESS WEB
4月24日(木)  City Life News
4月25日(金)  神戸新聞

こんなにもたくさんのメディアさんが、私たちのプロジェクトの事や、いちごの現状を伝えてくださったのです。
『いちごの為には早い方がいいですね!』と、情報を知って早々に取材にきて、数日後には紹介してくださるというスピード感。このおかげでより多くの方に知っていただく事ができ、私たちの取組はあっという間に拡がりました。
さらに、スタッフさんや出演者さんが個人的にも応援してくださるなど、人の優しさが伝染していく様子を目の当たりにして、とても温かい気持ちになりました。


 
 

なにかできる事を、ひとつずつ。

クラウドファンディングも、移動販売も、FARM CIRCUSにとっては初めての試みでした。だから本当は、不安もありました。
でも『何もしないで状況を嘆いているより、とりあえず何かできる事をしよう!』というスタッフの一声で、プロジェクトは急発進しました。
すると連日のように寄せられる、温かいご支援と応援の声。お客さん、地域のみなさん、農家さん、メディアのみなさん、本当にたくさんの支えをいただいて、プロジェクトを進める事ができました。
本当に、ありがとうございました。
 
いちごは5月の終わりごろまで収穫が続きます。6月に入ると、今度は夏野菜が旬を迎えます。
残念ながら新型コロナウイルスの影響はきっと、この先も続いていくでしょう。でも、農家さんが大切に育てた野菜を守っていくために、お客様に笑顔になっていただく為に、これからも私たちにできる事を続けていきます。お家で楽しめるイベントの企画や、旬な地元野菜を使った商品の開発、WEBショップなど、こんな状況だからこそできる事を探して。

どれだけいちごのロスを防ぐことができても、農家さんやスタッフにとって本当に幸せなのは、お客さんの笑顔が見られる事。
『お客さんとの会話や、おいしいって言ってくれることとか、お客さんの笑顔を楽しみに、いちごを頑張って作ってる』という、いちご農家さん。
来年にはきっとまた、たくさんの笑顔に出会えることを、農家さんも、私たちも、心から祈っています。
それまではお家で、おいしいいちごや、いちごのチーズケーキが、みなさんの笑顔を作ってくれますように。
 
 
 
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