いちご農家2年目の松原彩香さん

いちご農家2年目の松原彩香さん

まだまだ寒い日が続く2月半ばごろ、北区八多町にある、今が旬の“神戸北まつばら農園”さんに
いちごの取材に行ってきました。

まつばら農園さんは、2022年に開園し、お父さんが露地でスイートコーンを栽培、
娘の彩香さんがハウスでいちごを栽培しています。


いちご栽培を始められた経緯は・・

現在のまつばら農園がある場所は、自然豊かで、とてものどかなところです。
この近くに彩香さんの祖父母が住んでおり、農業をされていました。

祖父母の家に遊びに来るたびに、「このロケーションを活かしたい、残していきたい。」
と考えるようになったそう。


また、彩香さんは元々アパレル関係で洋服を作る会社員だったそうで、
「いつか自分で作ったものを自分で売りたい。」という目標があり、
この場所で農業をする気持ちが強くなったそうです。

「私は面倒くさがりで、面倒くさい!が口癖なの」と弾ける笑顔でお話する彩香さん。
しんどいのは続かないし、できるだけ省力化したい。

農業をするなら長く続けたいし、身体に負担が少ない生産方法で収益につなげたいと考え、
ご自身に合っているものが“複合環境制御ができる高設いちご栽培”という結論に至りました。

■複合環境制御とは、ハウス内の温度、湿度、CO₂濃度などの複数のセンサーと連動し、
ハウス内を設定した環境になるよう制御すること。


通常は、いちご農家で修業して独立、というのが定番ですが、修業したかったいちご農家は研修生が既に満席でした。

そこで、フルーツフラワーパークのいちご栽培実験施設にて、指導を受けながら彩香さんお一人でいちご栽培をスタート。

「肥料の購入や農薬の発注、資材の選択など、小さいことも全部自分で調べてやってきたことは、独立したときにも、とても役立った」と彩香さん。

開園してから2年、大変なことは・・

「いちごの味にムラができるときがある。
いちごの味が落ちたときは、全部のいちごを捨ててしまいたくなるくらいの気持ちになる」
と真剣な眼差しで彩香さんは話します。

「平均的に美味しく作ることが目標。毎日、一粒一粒食べて、味を確認しているけれども、
温度や肥料のコントロールをシビアに管理していく必要がある。」
「まだまだ勉強です」と、いちごに対しての情熱がとても伝わります。

そして、いちご栽培に於いて力をいれていることは・・
「大きなミスをしない、病気を発生させない、そしてここ1年は花芽検鏡!」

■花芽検鏡とは、いちごの苗のクラウン(根元)部分に花芽が形成されているかどうか、
内部を顕微鏡で見て調べる作業のこと。
花芽が確認できないまま定植を行うと、栄養成分が盛んになり花芽分化が起こりにくくなります。

通常、花芽検鏡は県の施設で行われ、3株のみしか検査が許可されていません。

彩香さんは、より精度を高める為、自身で10株以上の花芽検鏡を行い、
適切な時期にいちごの植え付けができるようにしています!


今後は、「味の安定、安定した収量の確保を目指します」と彩香さん。

最後に、
「完熟したいちごはそのまま食べるのが一番!
完熟したいちごは甘くて、何もつけなくても本当に美味しい。」
「スーパーのいちごではなく、直売所で地元の完熟したいちごを食べてくださいね」
と教えていだきました。


FARM CIRCUSでもまつばら農園さんのいちごは随時入荷中!!
今が旬のいちごを是非楽しんでくださいね。

※記事は2024.2.20時点の内容となります。
【記・撮影 FARM CIRCUS】

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